19日の東京株式市場で日経平均株価は大幅続伸か。前日の米ダウ工業株30種平均が一時1000ドル高となるなど急伸し、運用リスクを取りやすくなった投資家の買いが日本株にも先行する。原油相場の上昇なども株買いを後押ししそうだ。日経平均は前日の終値（2万0133円）と比べて550円超高い2万0700円程度までの上昇を見込む声があった。
18日の米株式市場で米ダウ工業株30種平均は911ドル高の2万4597ドルで終えた。米バイオ製薬ベンチャーが同日、新型コロナウイルスのワクチンの初期の臨床試験で効果が確認されたと発表した。ワクチンが早期に完成すれば、経済活動の正常化が順調に進むという期待が高まった。ニューヨーク原油先物が約2カ月ぶりに1バレル30ドル台を回復したことや、米連邦準備理事会（FRB）による追加の金融政策観測も安心感につながった。ナスダック総合株価指数はほぼ3カ月ぶりの高値で終えた。
東京市場ではきのう軟調だった半導体関連や電子部品など景気敏感株を中心に幅広い銘柄が買われそうだ。日本時間19日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物は大幅に上昇した。6月物は前日の清算値と比べ390円高い2万0600円で終えた。
個別ではソフトバンクグループ（SBG）に注目だ。運用する「ビジョン・ファンド」が出資する企業価値の低下で、1～3月期は1兆4381億円の大幅な最終赤字となった。財務改善の一環で、中国のアリババ集団の保有株を活用し1兆2500億円を調達したと発表したが、ファンドビジネスの成長性に対する懐疑的な見方からSBGには持続的な買いは入りにくいという声もある。
きのうの東証1部の売買代金は2兆円程度と、比較的低調だった。新型コロナを巡る企業業績の先行き不透明感から長期志向の投資家は動きづらく、短期資金中心の相場形成が続くという見方も少なくない。
きょうはシャープ（6753）、三菱自（7211）などの決算がある。米国では米経済の動向をみるうえで重要な4月の米住宅着工件数の発表や、パウエルFRB議長の議会証言も予定されている。
〔日経QUICKニュース（NQN） 尾崎也弥〕
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May 19, 2020 at 04:58AM
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