【NQNニューヨーク=古江敦子】23日のニューヨーク外国為替市場で円相場は反発し、前週末比10銭円高・ドル安の1ドル=109円30～40銭で取引を終えた。英国の欧州連合（EU）離脱問題への懸念が強まり、相対的に安全通貨とされる円が買われた。ただ、クリスマス休暇で商いは閑散とし、円の対ドル相場は動意に乏しい展開だった。
23日は英国の円滑な離脱について懐疑的な見方が強まり、英ポンドが主要通貨に対して下落した。ジョンソン英首相は来年1月末の離脱後に英・EUの経済関係を維持する移行期間を20年末から延期しない方針を示しており、来年末までに通商交渉がまとまらない場合への懸念が強まった。
投資家が運用リスクをとりにくくなるとの見方から低リスク通貨とされる円が英ポンドに対して大きく上昇し、対ドルでも買いが優勢になった。12日の英総選挙後からポンドは上昇しており「年末を控え、利益確定のポンド売りが出やすかった」（邦銀の為替アナリスト）との声もあった。
クリスマス休暇に入った市場参加者が多く、取引量が少なかった。円の高値は109円34銭、安値は109円43銭と値幅は9銭と狭かった。
円は対ユーロで5営業日ぶりに反落。前週末比10銭円安・ユーロ高の1ユーロ=121円30～40銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで小反発。前週末比0.0005ドル高い1ユーロ=1.1085～95ドルで終えた。ドイツ国債の利回り上昇が続いており、欧米金利差の縮小を見込んだユーロ買いがやや優勢だった。この日の高値は1.1096ドル、安値は1.1070ドル。
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NY円、反発 1ドル=109円30～40銭 英離脱問題への懸念で - 日本経済新聞
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