米国時間の2022年5月11日、米グーグルの開発者会議「Google I/O 2022」が米国シリコンバレーの本社で始まった。前年のオンライン開催から代わり、一部開発者を会場に招いたハイブリッド開催となった。初日の基調講演の中から「AR(拡張現実)」「広告」「新ハードウエア」と3つのトピックを紹介する。
検索、スマートフォンOSのアンドロイド、Googleドキュメントと多彩な分野の新技術が紹介された基調講演の中でも、ハイライトはARだったと言えるだろう。「現実の世界は素晴らしいものだ。私をこうしてリアル会場で見てもらっているように」と米グーグルのスンダー・ピチャイCEO(最高経営責任者)は、来場した開発者に呼びかけた。
グーグルの技術と現実世界を結びつけるために、多大な投資をしてきたと説明しつつ「その可能性は無限大だ」として、あらゆる情報を結びつけるという同社のミッションを、ARを通してリアル世界に拡大していく考えを示した。
その一例が、カメラを使った検索機能「near me(ニアミー)」である。既にグーグルは「Google Lens」というアプリで、写真に映っているものについて似た形の商品を検索する機能を提供している。写真の中のテキストを抽出する、そのテキストを別の言語に翻訳することもできる。22年4月には写真とキーワードを組み合わせて検索できる「マルチ検索」という機能も米国でベータ版を開始した。例えばオレンジ色の洋服の写真に「green」とキーワードを添えて検索すると、似たような形で緑色の洋服を検索できる。
near meはそうした機能をローカル検索と組み合わせたものだ。会場では 春雨風の韓国料理チャプチェの料理の写真を選んだ上で「near me」と入力すれば、その料理が食べられる近くのレストランを提示するという例を見せた。22年後半に、まずは英語版でこの機能を追加していく予定だという。
将来的には「シーン探索」と呼ばれる機能に進化させる。例えば、店頭に並ぶ大量のチョコレートのパッケージをカメラで写しつつ「ダーク」「高評価」「ナッツフリー」といったキーワードを指定する。スマホ画面のパッケージに、消費者の評価点数など、情報を重ね合わせて表示するので、製品が選びやすくなる。ワインなどの酒、家電、スポーツ商品といった経験や知識がないと迷ってしまう商品の買い物などで使われそうだ。リアル店舗内での消費のあり方が変化し、「OMO(オンラインとオフラインの融合)」が加速するきっかけとなる可能性がある。
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