(ブルームバーグ):日経平均株価は25日、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大を懸念して急落する前の終値水準を半年ぶりに一時上抜けた。グローバルの大型危機対策がリスク資産の下値を支える中、落ち込んだ景気がいずれ回復へ向かうとの期待が強まっている。
日経平均は一時445円高の2万3431円まで上昇し、2月21日終値の2万3386円を上回る場面があった。同日は、イタリアや韓国など中国以外へも感染が広がりパンデミック懸念が強まって相場が急落した2月25日の前営業日にあたる。単純な水準論だけで言えば、株式市場はコロナ禍を帳消しにした格好となった。
三井住友DSアセットマネジメントの吉川雅幸チーフマクロストラテジストは、「米10年債利回りは0.6%台とコロナ前の2%前後から大幅に下がっている。インフレ率が世界的に低い中、2%近辺の配当利回りがある株式は投資家には魅力的だ」と語る。米連邦準備制度理事会(FRB)を中心とした金融緩和がコロナ前回復に最も大きく貢献しただけでなく、「経済活動再開とコロナを両立させた世界経済の底入れ、予想より早いワクチン開発」も株価を支えたとみる。
7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、FRBは米経済を支援するためにあらゆる手段を活用するとあらためて 表明。政策金利をゼロ付近で維持するとの見通しが長期化する中、社債買い入れなどの緊急融資プログラムも整備されている。また、米バイオテクノロジー会社のモデルナなどのワクチン開発や 治療薬開発が同時に進行し、経済の本格再開が想定より早くなるとの期待が重なっている。
一方で、戻り基調を強めると高値警戒感や目標達成感も出やすい。この日は取引終了にかけてやや伸び悩み、終値では2万3296円だった。りそなアセットマネジメントの黒瀬浩一チーフ・ストラテジストは、「FRBのコロナ対応は第二次世界大戦などの際の『タブーなき戦時対応』と共通点がある」と指摘。第二次大戦時の米国株は刺激策と平時への期待感から上昇していたものの、戦後は8年間横ばい相場に終始したという。「戦時から平時に戻ることより、刺激策が無くなったことによるマイナス効果のほうが大きかった」と当時を振り返り、株価がコロナ前に戻るとともに「天井感につながりやすい」ともみていた。
株価が高値圏を維持してきた中でバリュエーションの高止まり効果をもたらした低金利に変調もみられる。三井住友DSアセットの吉川氏は「今後さらに株価を上げるには業績回復が焦点になる」と分析する。当面は景気回復のペースを見極めるとともに、「業績が上方修正されていけばことし末から来年に少しずつ株価は上昇する可能性がある」とみる。特に「グローバル製造業の底打ち基調が確認できれば、日本株は米国に比べて出遅れを解消しそう」と言う。
日経平均のコロナ急落前水準ときょうの終値とを比較すると、この間の上昇寄与度上位は エムスリー、ソフトバンクグループ、ダイキン工業、ファーストリテイリング、東京エレクトロンなど。半面、下落寄与度上位は 京セラ、リクルートホールディングス、ファナック、キヤノン、アサヒグループホールディングスなどだった。
(日経平均の動きを更新し、最終段落に指数寄与度銘柄を追加します)
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August 25, 2020 at 11:03AM
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日経平均はコロナ急落前水準を一時回復、株価押し上げに3要因 - ブルームバーグ
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