ソフトバンクグループは25日に株主総会を開く。奇抜なプレゼンテーションを好む孫正義社長は前期決算の巨額赤字をどう釈明するのだろうか。
5月の決算会見で孫社長は神妙な面持ちで話し始めた。新型コロナウイルスの影響もあって10兆円規模のビジョン・ファンドで投資先の公正価値が減少し、1981年の創業以来最大の損失を計上した経営状況を説明。その中で登場したのがコロナの谷を駆け下り、また上るユニコーン(一角獣)の絵だ。
真意は、いくつかの投資は失敗する可能性が高いものの、危機を乗り越えたユニコーン企業(企業価値10億ドル超の未上場企業)には羽が生え、力強く飛躍するとの考えを示すことにあった。しかし、メディアやSNSの反応は冷ややか。孫社長は数時間後に行った投資家との電話会議でキリストのように誤解を受けていると嘆き、ビートルズも一夜では成功しないと述べたが、風向きは変わらなかった。
孫社長はプレゼン資料の作成にも関与するが、最近はメッセージを投資家へ伝えることに苦慮している。シンガポールのユナイテッド・ファースト・パートナーズでアジア調査責任者を務めるジャスティン・タン氏は、「奇抜さはこれまで孫氏のカリスマ性を高めるものだったが、伝説的投資家としての輝きに陰りが見え、逆回転している」と指摘した。
聴衆に風変わりな質問を投げ掛け、プレゼンを進める場合もある。14年11月の決算会見では、長期的な視野で利益を得ることの重要性を説いたイソップ寓話の「ガチョウと黄金の卵」を持ち出した。
孫社長は記者やアナリストらを前に、「ソフトバンクは腹に多くの金の卵を持っているガチョウであり、その金の卵の合計よりも低く評価されている」と株式市場での評価と実際の企業価値に差があると訴えた。だが、その後も自社が保有する企業価値の合計と株式時価総額の差はなかなか埋まらず、19年2月の説明会では奇妙な数式を登場させる。
一見成立しない数式は、当時のソフトバンクGが保有する25兆円の資産価値と4兆円の負債額、時価総額9兆円を表したものだ。本来評価されるべき価値は傘下の国内通信大手 ソフトバンクのほか、中国の アリババ・グループ・ホールディング、米スプリントなど合計資産価値から負債額を引いた21兆円だが、過小評価されている現実に疑問を投げ掛けた。
今年2月に発表した19年10-12月期決算は、ビジョン・ファンドからの営業損失が2251億円と2四半期連続の赤字となった。会見で孫社長はウサギやアヒルに見える写真を紹介し、見方次第で景色は変わると指摘。重要なのは保有する株式価値がどうなったかであり、「営業利益や売り上げは忘れていい数字」と述べた。
昨年の総会では株主に対し、ビジョン・ファンドの成長で営業利益が初の2兆円超えとなったと報告し、2010年発表の新30年ビジョンで掲げた株式時価総額200兆円の目標に向け順調だと説明した。厳しい逆風にさらされた1年を経て強気の姿勢をなお貫けるのか。午前10時からの総会はインターネットで視聴できる。
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June 24, 2020 at 04:00AM
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「コロナの谷」続編も、ソフトバンクG孫社長のプレゼン術-あす総会 - ブルームバーグ
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