[ニューヨーク 12日 ロイター] - 原油先物は米国時間12日の取引でほぼ横ばい。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」は5─6月に日量970万バレルの減産を行うことで最終合意したが、新型コロナウイルス流行が原油需要を圧迫するなか、供給過多の状況は変わらないとの見方が背景にある。
クウェートの石油相は、世界的な減産量は、世界の原油供給の約20%に相当する2000万バレルに達する可能性があると指摘した。
2211GMT(日本時間午前7時11分)時点で、北海ブレント先物LCOc1は0.06ドル高の1バレル=31.54ドル。米WTI先物CLc1は0.22ドル安の22.54ドル。
コンサルティング会社リスタッド・エナジーは「20カ国・地域(G20)が追加で1000万バレル程度減産すれば、5月以降は需給の不均衡が解消され、非常に大きな安心材料になる」と分析。「それでも4月は貯蔵施設がほぼ満杯になるだろう。しかし、市場は安定化するだろう」とした。
モルガン・スタンレーは12日、第2・四半期の原油価格予想を引き上げ、北海ブレントが25ドル、WTIが22.50ドルとした。ただ、970万バレルの減産では、今後数カ月で在庫が急速に積み上がるのを防ぐことはできず、原油相場を引き続き圧迫するとした。
ロシア大統領府は、プーチン大統領とトランプ米大統領、サウジアラビアのサルマン国王がOPECプラスの減産合意を支持したと発表した。
トランプ大統領は、OPECプラスの合意によって米エネルギー業界の多数の雇用が守られると述べて、歓迎の意を表した。
サウジのアブドルアジズ・エネルギー相は、サウジ、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)が自主的な追加削減を提案したと明らかにした。実施すれば、OPECプラス全体の実質的な減産量は1250万バレルに達するという。
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原油先物、ほぼ横ばい OPECプラス減産合意でも供給過多懸念 - ロイター (Reuters Japan)
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