米アップルは13日、アプリ販売市場「アップストア」から世界的な人気ゲーム「フォートナイト」を削除したと明らかにした。アップルへの手数料を回避する仕組みを導入し、規約に違反したと判断した。これに対しフォートナイトを開発する米エピック・ゲームズはアップルを提訴。アップルとアプリ開発業者の手数料を巡る「バトル」が激化した。

エピックは13日、アップルのアプリ市場で、販売額の30%を徴収される手数料を回避するシステムを始めた。通常より割安な価格でデジタル商品を購入できるようにしたという。アップルがアプリ市場で課金システムを独占していると主張し、競争を阻害する行為の差し止めを求めて、裁判所に提訴した。

一部のアプリ業者は、手数料を「アップル税」と批判している。米下院が7月下旬に、IT大手首脳を呼んで開いた独占禁止法(反トラスト法)問題に関する公聴会でも、アップルのアプリ市場は追及された。

アップルは声明で「エピックは10年前からアップストアの恩恵を受けてきた。違反を解決し、フォートナイトを戻せるようにしたい」と述べた。

また、米グーグルも自社で運営しているアプリ市場からフォートナイトを削除したと明らかにした。規約に違反したためとしている。

フォートナイトの登録プレーヤーは3億5000万人以上。基本プレーは無料でアイテムなどに課金。エピックは1991年に設立。2012年に中国の騰訊控股(テンセント)から出資を受けた。ソニーも今年7月、出資すると発表した。(共同)