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不正会計の中国ラッキンコーヒー、米ナスダック上場廃止へ - 日本経済新聞

【ニューヨーク=宮本岳則】中国カフェチェーン大手、ラッキンコーヒーは26日、米取引所ナスダックに上場する同社株の売買が29日に停止すると発表した。ナスダックは不正会計や年次報告書の未提出を理由に上場廃止を通告し、ラッキン側は弁明の機会を求めていた。このほど要請を取り下げたため、上場廃止が決定的となった。

ラッキンコーヒーは、1年余りでナスダック上場廃止となる(写真は19年5月17日の上場時)=ロイター

ラッキンコーヒーは、1年余りでナスダック上場廃止となる(写真は19年5月17日の上場時)=ロイター

ラッキンはナスダックから2回、上場廃止通告を受けていた。ナスダックは5月、不正会計や重要情報の開示義務違反を理由に1回目の通知を出したほか、6月には年次報告書の提出義務を果たしていないとして再び上場廃止を通告した。ラッキン側の求めによって25日には弁明の機会が設定されていたが、同社が前日に要請を取り下げた。ナスダックは今後、上場廃止手続きを進める。

ラッキンは中国のカフェ市場で米スターバックスコーヒーの対抗馬として知られる。2018年に北京に1号店を出して以来、2年余りで中国全域に4000を超える店舗網を作り上げた。19年5月に米ナスダック上場を果たし、米国でもその急成長ぶりが注目を集めていた。株価は一時、新規株式公開(IPO)価格の約3倍にあたる51ドル台まで上昇した。

20年4月に経営幹部主導による架空売上高の計上が明らかになると、ナスダックでの上場維持は難しくなった。26日は事実上の最終取引日となり、1株1.38ドルで売買を終えた。注目銘柄による不正会計の発覚で、中国企業に対する不信が高まり、米上院では全会一致で中国勢の米上場を制限する法案が通過した。今後の監視強化が確実視されるなか、一部の中国企業は香港市場に重複上場を申請し、「脱・米国」を図っている。

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June 27, 2020 at 04:07AM
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