【NQNニューヨーク=古江敦子】2日の米国株式市場でダウ工業株30種平均の上げ幅は一時300ドルを上回った。取引開始前に発表された週間の米新規失業保険申請件数が急増したものの、トランプ米大統領の発言を受けて原油価格が30%超の大幅高となった。原油安による収益悪化が懸念されていた原油関連株が上昇をけん引した。
ニューヨーク証券取引所=AP
ダウ平均は米東部時間11時30分（日本時間3日0時30分）時点で、前日比230ドル高の2万1170ドル近辺で推移している。失業保険申請の急増を嫌気して一時下げ幅は150ドルを超えたものの、その後上昇に転じた。
原油相場の急上昇が好感された。トランプ大統領が「サウジアラビアとロシアは原油を巡る価格戦争を終わらせるだろう」と述べたと2日朝に伝わった。米原油先物は一時1バレル27ドル台と前日終値から35%上昇。収益悪化への懸念が和らぎ、シェブロンやエクソンモービルなど石油株が大きく上昇している。
新規失業保険申請件数は664万8000件と市場予想（260万件）を大きく上回り、過去最多だった前週（330万件）の2倍に膨らんだ。市場では「新型コロナ対策による行動制限が続くため、失業保険申請の急速な増加ペースが数週間は続き、失業率を12%程度に押し上げる」（オックスフォード・エコノミクスのグレゴリー・デコ氏）との見方があった。
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NYダウ、一時300ドル高 原油価格が一時35%上昇で - 日本経済新聞
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