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スーパーマーケットに何週間も住んでいた虫のいい泥棒、ついに逮捕 - Newsweekjapan

<地元警察が何度探しても見つけられなかった男がいったいどこに暮らしていたのかは、模倣を防ぐため秘密のまま>

米ワシントン州オーバーンのスーパーで、数週間前から天井裏に住んでいたとみられる男が警察に逮捕された。

地元テレビ局KING5によると、男は店の営業時間中は屋根裏にうずくまり、閉店すると降りてきて食料や煙草を失敬していた。

店側は昨年のクリスマスに一回目の通報をした。泥棒が入ったと思ったという。警察は、煙突に抜ける換気口の周囲に、工具やジャケット、天井や壁に穴を開けた跡とそこから出た瓦礫などを発見した。店に侵入する際に使ったものと思われるロープもあった。

だが日が経つにつれ、この泥棒は一度来ただけではないと従業員は気づき始める。天井や壁に次々と新しい穴ができる。トイレの上にも穴ができたという。ある日天井裏から不審な音がすることに気づいた従業員は、天井の穴に逃れた男の両脚が消えるのを見た。再度、警察が呼ばれたが、男は見つからなかった。

「換気装置に動かされた跡があったし、動かされたときの跡も床についていた。男を捕まえるために屋根裏を4~5時間も探し回った」と、オーバーン警察署長はテレビ局に語った。

その後、赤外線カメラや警察犬も動員したが、無駄だった。

逮捕の決め手は監視カメラの映像だ。今年の1月7日、警察は監視カメラに映っていた容疑者の映像を公開した。黒い服にマスクをした男が、数千ドルの価値がある大量の煙草を袋に詰めているところも映っていた。

この映像で警察は容疑者の身元を特定し、捜査令状を取ることができた。警察は男を拘束したが、男がスーパーのどこに隠れていたかは公表されていない。逮捕されたとき、男は394.97ドルの高級チーズを持っていた。

未開封の煙草は店に戻され、チーズは地元のフードバンクに寄付された。

警察は、男の氏名も公表していない。

店舗などに許可なく住み着いてしまう人々は、オーナーにとって頭が痛い存在だ。2019年11月には、シアトルのベーグルショップが閉店に追い込まれた。

電気の配線をチェックするためベーグル店を訪ねた市の調査官は、店に隠れ住む3人家族と飼い犬を発見した。ベーグル店の上の貯蔵庫で暮らしていたのだ。

犬は驚いて調査官に噛みついた。ベーグル店のオーナー、ボブ・ブリンガーはそんな場所に誰かが住んでいるとは思わなかった、とテレビ局に話した。だが過去には、家を失くした従業員をそこに住ませたことはあると明らかになった。

家族と犬は強制退去になったが、建物のオーナーは、ブリンガーが無断で店に従業員を住まわせていたと知ってカンカン。賃貸契約を更新してもらえず、ブリンガーとベーグルの店も出ていくことになった。

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February 07, 2020 at 01:00PM
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