【ソウル=細川幸太郎】韓国サムスン電子が8日発表した2019年10~12月期連結決算の速報値は、営業利益が7兆1000億ウォン(約6500億円)と前年同期比34.3%減った。前年が好調だった半導体メモリーの市況悪化に伴う反動減をスマートフォンなど他事業が補えなかった。売上高は前年同期比0.5%減の59兆ウォンだった。
同時に発表した19年12月期の通期連結営業利益の速報値は、前の期比53.0%減の27兆7100億ウォンだった。18年12月期の過去最高益から営業利益は半減した。売上高は5.9%減の229兆5200億ウォンだった。純利益や事業部門別収益などの業績確報値は今月下旬に発表予定の確報値で公表する。
韓国のアナリストの間では、19年10~12月期の営業利益について6兆5000億ウォン程度との見方が多かったため市場予想を10%程度上回る結果となった。
前年同期比での減益要因で最も大きいのが半導体事業の低迷だ。半導体メモリーで世界シェア4割を持つサムスンの業績は市況の影響を受けやすい。米IT(情報技術)大手のデータセンター投資が活発でメモリー需要が逼迫した18年と比べて半導体事業が不振だった。さらに液晶パネルの深刻な価格下落に巻き込まれる形でディスプレー事業も営業利益を大きく減らしたもようだ。
半導体と並ぶ二本柱のスマホ事業は旗艦モデル「ギャラクシーノート10」が好調で、次世代通信網「5G」の基地局受注も堅調だった。しかし利益の振れ幅の大きい半導体事業の落ち込みを補えなかったもようだ。
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サムスン営業益34%減 10~12月、半導体減益響く - 日本経済新聞
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