東京メトロは12月28日〜2020年1月2日の6日間、銀座線の一部区間で運休を行う。20年1月3日に移転する銀座線渋谷駅のリニューアル工事に伴うもの。
該当の期間、「渋谷駅〜表参道駅」「青山一丁目駅〜溜池山王駅」の両区間で終日運休する。なお、「表参道駅〜青山一丁目駅」「溜池山王駅〜浅草駅」区間については、運転間隔を定めて運行する。
運休する区間のうち、銀座線を利用して行けなくなる駅は渋谷駅と赤坂見附駅のみ。ただ、渋谷駅には半蔵門線、JR各線でアクセスできる。赤坂見附駅には丸ノ内線でアクセスできるとともに、永田町駅と連結しているため、大規模な影響はなさそうだ。
なお、期間中はJRを含めた私鉄各線で終日振り替え輸送を行う。
オープンから80年超、大規模リニューアルは初
工事を経て、1月3日の始発から銀座線渋谷駅は新駅舎へと切り替わる。同駅は、1938年に開業。18年度には1日に約22万人が利用しており、東京メトロの駅の中では8番目に利用者が多い。百貨店内に駅があることから東京メトロ単独での工事が難しく、これまでに大規模な工事を行ったことはなかったという。一方で、「安全性」「利便性」「快適性」の3つを向上させるために、リニューアルする必要があったことも確かだ。
リニューアルに当たり、東京メトロは09年から工事を行ってきた。まず線路切り替えの準備として、少しずつ古いものを新しいものに移換していくなどの作業を行った。7年かけて準備が完了すると、16年11月に1回目となる線路切り替え工事を実施。明治通り上空にかかる線路を移設。これにより、高架の一部を撤去できることになった。
続いて、18年5月に2回目の線路切り替えを実施。現在、銀座線渋谷駅は乗車専用ホームと降車専用ホームで分かれている。しかし、ラッシュの時間帯などではホームの幅が狭いことから人があふれてしまい、改札の外まで行列ができることもあった。新駅舎では、幅が広く、同一ホームで乗降できる「島式ホーム」構造となる。幅も、現在の6メートルから2倍の12メートルほどに拡張する。そのため、渋谷駅方面の線路と、浅草駅方面の線路との間隔を広げる工事を行った。
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今回はどんな工事を実施するのか
3回目となる今回は、線路の切り替えだけでなく、新ホームの設置も行う。具体的には、前半の3日間で線路を撤去、移設。後半の3日間で、駅構造を作り上げていくという。
ホームの設置については、現行の線路を撤去した箇所に鉄骨を組み立てる。そして、コンクリートを敷き並べて作り上げていく。ピークは12月31日を想定している。なお、状況によっては1月4日まで長引く可能性も考慮しているという。その場合は、4日の始発から駅舎をオープンする。オープン後も、20年度内にホームドアの設置や多機能トイレ、エレベーターの整備を行っていくという。
駅周辺の再開発など変遷の激しい渋谷で、80年以上も原型を保ってきた銀座線渋谷駅。今回のリニューアルで、渋谷の街はどう変わっていくのだろうか。
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